まず Tiny Folios 判(豆本 10.7 x 11.8cm)を購入した。見終わってすぐ大判(25 x 33.7cm)が欲しくなった。正解であった。言わずもがなの迫力の画面である。尽きるところを知らぬ想像力が造り上げた服を、トップのメンズモデルたちが着てみせる。重厚のものは重厚なように、煌びやかなものは煌びやかなように、シンプルなものはシンプルなように、彼らはいとも易々と着こなす。そのことにまず驚かされる。Jean Cocteau や Thierry Perez のイラストも多用され、紙面は華やかである。生前、自身の homosexuality に、極めてオープンであったデザイナーらしく、homoerotic なイメージの横溢する写真も多い。凡百の Male Nude 写真集を凌駕するような、秀逸な一枚を見つけることもたやすいのである。「一度は着てみたい」と思わせるデザイナーのブランド服ではあるが、魅力的なモデルたちようにはゆかないだろう事も、よく解るのである。それにしても、1997年7月15日、マイアミの路上で凶弾に倒れ、50才でこの世を去ってしまった天才の死が、今更ながら惜しまれるのである。
日々服を着る。ただ単純な繰り返しな様だがイタリアン、特にヴェルサーチを身に付けるようになってから服に対する考え方が本当にコペルニクス的に変化しました。有名なグレカ模様・メデューサといったファクターを上手く織り交ぜながら彼と彼の妹ドナッテラが作り出す服は本当に素晴らしいです。
そういう物を作り出せる人間。その発想を掴む一冊です。
私はこの本を青森県の古書店時代屋さんのご好意でタダで譲っていただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。